チューリップ(仮)

ガラにもなくこんなことをはじめてる

話の話

「話」という漢字には、送り仮名をつけずに「話(はなし)」と読む場合と送り仮名をつけて「話(はな)し」と読む場合がある。例えば「話をしやすい」という文節の塊があったとして、このままであればああこれは送り仮名をつけずに読む場合の「話」だなとすぐに分かるのだけど、口語などで助詞の「を」が省略されて「話しやすい」という文節になると、送り仮名をつけて読んでもつけずに読んでも一応筋が通ってしまうので、これは本当はどちらを意図していたのかと迷うことがたまにあったりする。

いやいや「話(はなし)」は名詞で「話(はな)し」は動詞なのだから、助詞のついていない「話しやすい」という文節は送り仮名をつけて読む方の「話(はな)し」に決まってるでしょうよとかしこい人は思うかもしれないけど、未熟な私は名詞の「話(はなし)」のつもりで「話しやすい」を使いたいときもあれば動詞の「話(はな)し」のつもりで「話しやすい」を使いたいときもあるのだ。正しくない使い方のほうが正しく伝わるなら、私はそちらを使うほうが正しい言葉の使い方だと思う。

おかげで誰かに「話」という漢字を使うときその辺りの意図が相手にちゃんと伝わるかどうか毎度気になってしまうのだけど、要は何が言いたかったかというと、どっちの「はなし」を使っているかわざわざ気にしたり説明したりしなくてもちゃんとわかってくれてるだろうと思える相手がいるっていいことだなぁということ。