チューリップ(仮)

ガラにもなくこんなことをはじめてる

死にたくない

ふと思った。体はいたって健康だしこれから死ぬ予定もない。ただ、今とても美味しいシフォンケーキを食べていて、お店の奥の方で店員さんたちがたわいもない話をしていて、それをなんとはなしに聞いていたら、当たり前だけど店員さんひとりひとりにも人生があるんだよなぁってしみじみ実感して、そしたらなんか突然目の前の美味しいシフォンケーキがたべられなくなるのがすごくいやになったのだ。

そんなに名残惜しくなるほど特別な人生ではなかったと思う。それに、まぁこれからのことはわからないが、別にこれから何か特別なことがあるとも思えない。だけどもし誰かに聞かれたら、すこし大げさに話して聞かせられるくらいには自分の人生を気に入っている。

私はいつでも今が一番楽しかった。今も今が一番楽しい。これから死ぬまでの間に、美味しいものを食べ尽くして、美しいものを見尽くして、楽しいことややりたいことをやり尽くして、本や音楽や映画にもっとたくさん触れて、そしたらもうこの世にも満足するのだろうか。それとももうやめたいと思うときがくるのだろうか。痛いのや辛いのはできればいやだな。みんなにちゃんと恩返ししないとな。あ。もしも過去に戻れるなら明治や大正時代の日本の、宮沢賢治太宰治が生きた時代をみてみたいな。これはジーニーへの3つ目の願いの候補かな。

唯、足るを知る。

こんなに気分がいいのはきっと美容院帰りで髪型がキマッているのと、店員さんがよく気がきく大人なイケメンだからだな。

f:id:nichomenosakurako:20171110180705j:image