チューリップ(仮)

ガラにもなくこんなことをはじめてる

LAWSONのスープとかの容器(檸檬)

これは文明だ。文明の利器だ。あつあつにチンしても熱くならないのだ。

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あまりに熱くならないもんだから、はじめはチンが足りないか電子レンジが壊れたのかと思った。それくらい温まらなかった。まさか容器に仕掛けがあるとはつゆほどにも思わず、示されている温め時間の約2倍チンした。それでもこの文明の利器は涼しい顔をしていた。

もうかなわんと諦めてそのまま食べようとしたところ、開いた蓋の隙間から擦り傷がつきそうなほどの熱気が出てきた。そこでこの容器が工夫されていることに気づき、冒頭の一言に至る。私は思わぬところで文明に触れ、実感をともなう理解を得たのだ。

この心の高ぶりは積み上げた本の山に檸檬を乗せて逃げ出した「私」のそれに近い(梶井基次郎 檸檬)。彼の言葉を借りるならこれはまさに爆発だ。

檸檬 (角川文庫)

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